シリコンバレー物語(3) | 青学V-NETマガジン

シリコンバレー物語(3)

■フェアチュルドレンが作り上げたハイテクの都


“フェアチュルドレン”--フェアチャイルドの子どもたちを意味するこの造語は、フェアチャイルド社からスピンアウトした研究者や技術者たち自身を、彼らが設立した会社を、その会社からスピンアウトした研究者や技術者、彼らが設立した会社等々を指す。
 60年代後半のシリコンバレーでは、ハイテク企業で働くエンジニアのほとんどがフェアチルドレンだといわれたほどだ。
 数あるフェアチルドレンの中には、親をもしのぐ成功を納めた会社もある。ナショナルセミコンダクタしかり、インテルしかり。
 そしてまた歴史は繰り返す。
 ナショナル・セミコンダクタやインテルが大きくなる過程で、多くの研究者や技術者がスピンアウトし、多くのベンチャー企業がスタートアップした。
 このように、スピンアウトとスタートアップ繰り返しながら、同じようなルーツを持つ同族的会社が次々と誕生し、ハイテク産業の都=シリコンバレーが形成されていくわけである。
 シリコンバレーがあたかも1つの株式会社のように感じられるのは、地縁、血縁関係の濃い会社が数多く集積しているからである。(たきた)