シリコンバレー物語(4) | 青学V-NETマガジン

シリコンバレー物語(4)

 ■ネットワークの中にはいることが成功への第1歩


地縁、血縁関係が濃くなればなるほど、そこにおける人間関係は濃密なものになる。人と人とのつながりが重要視され、その分だけ排他的になる傾向がある。シリコンバレーもまさにそうである。有力な人の紹介がなかったら何も進まない人的ネットワーク社会なのである。
 当然のことながら、ネットワークの中に入り込むことができなければ、シリコンバレーでいい職にありつくことはできない。自らの才覚で起業しても、成功はおぼつかない。

 現地で活躍する起業家の1人は次のように話してくれた。
「たとえば、レジュメの中にインテルで5年間勤務した経験があると書いてあったとします。シリコンバレーではこれほど分かりやすい記号はない。彼らはすぐにインテルの関係者に電話をしてその人物の評判を聞き、信頼に足る有能な人物だという返事が戻ってくれば、その人をネットワークの一員として認めるわけです。社員として雇ったり、経営陣として迎え入れたり、資金援助をしたり、ビジネスのパートナーとして手を組んだり・・。 シリコンバレーでの実務経験がない場合には、学歴が有力な記号になります。シリコンバレーはものすごい学歴社会ですから。MBAやエンジニアリングのマスターを持っていれば、ネットワークの一員として認められやすいということがいえます」

                            (たきた)